最近は好きなものしか食べない子どもが増えていると聞きます。乳幼児期は未就学期以降の食生活の基礎を築く大切な時期です。
・色々な食べ物を進んで食べる。・慣れない食べ物や嫌いな食べ物にも挑戦する。・友達と一緒に食べる。
この3つを通して、おいしく、楽しく食べることで「成長する力」を培います。調理師として、食を巡る様々な事柄への興味・関心を引き出すことを大切にしています。
① 早寝早起き、朝ごはんを食べよう【生活リズムを整え3食きちんと食べよう】② 「いただきます」と「ごちそうさま」感謝の気持ちをもとう【食べ物が食卓に上がるまでの過程を知ろう】③ 家族で食卓を囲もう【家族で楽しく食事をしよう】④ バランスよく食べる知識を育てよう【好き嫌いなく食べよう】⑤ 食事のマナーを身につけよう【食事のマナーの大切さを知ろう】
「食べる」ということは、人が生きていくために必要な基本的な行為であり、「食事」とは人と人とが一緒に食べる行動です。子どもたちは、家族と食卓を囲む中で、一緒にいることの安心感や楽しさ、そして家族の愛情を感じ、自分の存在感を十分に意識することによって、心が安定していきます。そこで、食事を通じて子どもたちに家族の愛情を伝えてほしい、子どもたちに家族の愛情を受け止めて欲しいという願いから、《愛情》を全体目標にとりいれました。
・安定した人間関係の中で乳をのみ心地よい生活を送れるようにする。・離乳食を進め、食べたい意欲を育てる。
離乳期は生きていくための本能的な行動を育てる時期です。食べることは、生きることにつながっています。「食べたい」という気持ちは、「生きよう」とする気持ちともいえます。その為にもまず安定した人間関係を築き、心地良い環境をつくることが大切です。また、この時期は食べるための機能(捕食(ほしょく)・嚥下(えんげ)・咀嚼(そしゃく))を体得する大切な時期でもあります。大人のまねをして、食具を持ちたがりますが、持てることと使えることを混同せず、手づかみ食べ主体の発達を重視する時期です。
・生活リズムを身につける。・手づかみ食べを経験し自分で食べたいという意欲を育てる。・フォークやスプーンを使って自分で食べる。
1歳児は運動機能が発達し、自分の意思でやりたいという気持ち(意欲)が出てきます。手づかみ食べ(自分で食べる行為)を行うことで、「自分でやりたい・できた」と意欲や行為が形成されていきます。食べ物に関心を持ち自分でフォークやスプーンといった食具を使い、自分で食べるという意欲を育てる時期です。また食事時間が3回になることで、5つの定点(起床・朝食・昼食・夕食・就寝)が定まり、生活リズムを身につける時期です。
・食べる楽しさを知る。・いろいろな食材や味付けを知る。・生活リズムを確立する
2歳児になると、自分でやりたいという意欲があり、できることに楽しさを感じてくる時期です。子どもの意欲・自主的な態度を認め、食事の仕方や新しい食べものの味覚の幅を広げる時期です。また、他の子どもへの関心が高まり、一緒に食事をする仲間関係が芽生え始める時期でもあります。そして、食事を通じて、生活リズムも確立する時期です。